# 076
もう何もない世界 |
この歌は世界の矛盾を対比させ、地球環境への警告を歌っていると解釈しました。以下、公衆衛生に関連する部分(環境汚染と福祉関係)についてのレポートを記します。 環境汚染 環境基本法に基づき大気、水質、土壌及び騒音について、人の健康を保護し、また生活環境を保全するうえで維持されることが望ましい値、すなわち環境基準が定められている。法的拘束力はない。 <大気汚染> @ 環境基準対象物質 硫黄酸化物:石油・石炭の燃焼により発生 窒素酸化物(一次汚染物質):自動車により発生 光化学オキシダント(二次汚染物質):一次化学物質が紫外線により反応して生成するオゾン、PAN、アルデヒドなど 光化学オキシダントは環境基準達成度が低い トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン:洗浄作業(クリーニング、IC工場) ダイオキシン:ゴミの非高温焼却で発生 その他:一酸化炭素、浮遊粒子状物質、ベンゼン A 重要事項 地球温暖化:二酸化炭素、メタンガス、フロンガスなどの温室効果ガス(*1 オゾン層破壊:フロンガス(*2 酸性雨:大気中の硫黄酸化物、窒素酸化物 逆転層:冬晴天早朝の放射冷却による大気汚染の地表停滞現象 光化学スモッグ:夏日中猛暑の光化学反応 <水質汚濁> @ 環境基準の対象物質 pH…酸、アルカリ汚染の指標 生物学的酸素要求量(BOD):水中の有機物が好気性菌ですべてが分解されるのに必要な酸素量 化学的酸素要求量(COD):水中の還元物質が酸化物ですべて分解されるのに必要な酸素量 溶存酸素量(DO):水温上昇や富栄養化で、水に溶解している酸素量は低下する 浮遊物質(SS):太陽光線が届きにくくなり水中での光合成を阻害したりヘドロ堆積の原因となる 塩素イオン濃度:海水や屎尿の混入を示す汚染指標 残留塩素濃度:水道水における消毒指標 大腸菌群:屎尿汚染の指標 ノルマルヘキサン抽出物質:油汚染の指標 全リン・全窒素:富栄養化の原因 A 水の3基準 法律名 対象 検出されてはいけない物質 水質基準 水道法 水道水 大腸菌群 環境基準 環境基本法 河川・湖沼 アルキル水銀・全シアン・PCB 排水基準 水質汚濁防止法 工場排水 アルキル水銀 B 上水の浄水法 沈殿→濾過→消毒(塩素消毒) C 下水の処理法 好気性処理(活性汚泥法)、嫌気性処理 公害健康被害 <地域と疾病> @ 第一種地域:大気汚染による非特異的疾病 慢性気管支炎、気管支喘息、喘息性気管支炎、肺気腫、これらの続発症 * 肺癌は含まない A 第二種地域:大気汚染・水質汚濁による因果関係が明らかな疾患 水俣病(アルキル水銀)、イタイイタイ病(カドミウム)、慢性ヒ素中毒(亜ヒ酸) <認定> @ 公害の認定・補償・福祉などは都道府県知事が行う A 公害認定患者には公害医療手帳が交付され、療養の給付という医療の現物給付がある 地球温暖化とオゾン層破壊について *1<地球温暖化> 温室効果ガスにより地表の熱が放散されないために生じる地球平均気温の上昇のこと IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change気候変動に関する政府間パネル)の予測によると2100年には1990年と比べ平均気温は1.4〜5.8℃上昇、海面は9〜88cm上昇、豪雨、渇水などの気候の変化が見られるとしている。この地球温暖化により熱波やマラリア等の熱帯性動物媒介性感染症の拡大、植生や水資源、食料生産への影響が危惧されている。この問題への対策として、1997年地球温暖化防止京都会議において先進国の温室効果ガスの削減目標などを定めた京都議定書が採択された。この議定書では日米欧それぞれ6,7,8%の削減目標が設定されている。 *2<オゾン層破壊> オゾンは成層圏で生成と分解を繰り返し、安定した平衡状態をなし、オゾン層を形成しているが、フロン(塩素原子)やハロン(臭素原子)などの物質により近年破壊が進んでいる。 オゾン層は有害紫外線を吸収する役割をもつため、オゾン層破壊が進行することにより皮膚疾患の増加、視力障害、免疫系の抑制などが問題視されている。現在はモントリオール議定書による規制強化などの破壊防止のための国際的取り組みがなされている。 福祉関係法規及び社会保障制度について 日本国憲法第25条:生存権 全ての国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、全ての生活部面について、社会福祉・社会保障および公衆衛生の向上と増進に努めなければならない。 社会保障制度 @ 社会保障 公的保険を社会保険といい、介護保険の成立で現在医療保険、年金制度、雇用保険、労災保険、介護保険の5つ A 公的扶助 生活保護法による援助をいい、生活扶助、教育扶助、在宅扶助、医療扶助、出産扶 助、生業扶助、葬祭扶助の7つ B 公衆衛生 各保険制度も社会保障制度の一角を担う。 母子保健、学校保健、成人保険、老人保健、精神保健、産業保険 C 社会福祉 児童福祉、高齢者福祉、障害者福祉 老人福祉法 在宅福祉3本柱 ・ホームヘルプサービス ・デイサービス ・ショートステイ 感想 自分で訳してみて日本語にするのが難しい部分や不自然な部分があって苦労しました。でも初めて英語の歌詞を日本語に訳してみて、ただ聴くだけより考えさせられて面白かったです。またやってみたいと思います。この歌詞で私は今まで環境とは与えられるものだと当たり前のように思っていましたが、現在の地球環境を作ってきたのはわたしたちだし、そしてこれからの環境の変化も私たち次第だと気づかされました。レポートに関しては形式が定められていなかったのでどうしようかと考えましたが、公衆衛生の授業で学んだことを中心に本、授業プリントを用いて理解すべきことを項目別にまとめるという形にしました。 |